データで見る学業と関節リウマチ
Q 関節リウマチは、あなたの学校生活へ影響を与えましたか？
A 入学前、在学中に発病した患者さんの8割以上が「学校生活に影響があった」と回答しました
Q 関節リウマチは、どのように学校生活へ影響を与えましたか？
A 「学校行事に参加できなかった」という回答が多い一方、「教師や友達が協力的だった」というポジティブな回答もありました
学校生活への影響の具体的な内容
周囲の理解
学生の頃は発病して間もないこともあり、自分でも関節リウマチを理解しておらず、先生や友達に病気のことやその日の体調を伝えられず我慢していた
通院のため金曜午後は欠席したが、夏休みにその教科の補習を先生がしてくれた
調査概要
2019年6月に公益社団法人 日本リウマチ友の会の全会員10,226人に、マークシートおよび自由記述欄から構成された調査票を発送し、有効回答を得られた5,212人（リウマチ患者4,606人、患者以外の会員606人）の集計結果を分析した。
公益社団法人 日本リウマチ友の会 創立60周年記念事業『2020年リウマチ白書』リウマチ患者の実態〈総合編〉 : 60.
充実した学校生活を送るために
困ったときは学校の相談窓口へ
困ったときは学校の相談窓口へ
関節リウマチの治療中は、関節を守ることが第一です。
通学時の重い荷物の持ち運び、体育や部活動で激しい運動をすることが関節の負担になることもあります。また、痛みやだるさを感じるときは、無理をせず休む必要があります。
学校には関節リウマチの病気について十分に説明し、理解してもらうことが大切です。高校生であれば担任の先生や養護教諭に、大学生は学内の学生相談室や保健センターなどに相談しましょう。
また、痛みやだるさは見た目にはわからないため、周囲に「怠け者」と誤解されてしまうことがあるかもしれません。楽しい学校生活が送れるよう、友達にも病気のことを説明するとよいでしょう。
体育の授業や部活動、学校行事の参加については、前もって主治医に相談してください。
データで見る仕事と関節リウマチ
A 職業生活へ影響があった患者さんは約半数でしたが、約2割の患者さんは「治療薬が効いて働けた」と回答しました
就労に関する悩み
関節リウマチであることを話すと、仕事で不利になるのではないか
病気を隠して働いていたが、うまくいかずに離職してしまった
仕事は一人でできるものではなく、周りの人とのチームワークで行うものです。体調が悪化したときには、遅刻や欠勤も余儀なくされるため、周囲の協力を得られるよう、職場の上司や同僚に関節リウマチであることを伝えておきましょう。
関節リウマチ患者さんが働きやすい職場
- 時短勤務やフレックスタイム制を導入しているなど、柔軟な働き方ができる
- 通院や体調不良で休むことに理解がある
- できない仕事（立ち仕事や力仕事など）があることに理解がある
- 必要に応じて周りのサポートが得られる
橋本博史監修 改訂新版 図解 膠原病がよくわかる最新治療と正しい知識 2018; 日東書院, 166-167
制度／相談先
障害者雇用制度
障害者雇用とは、自治体や企業が特別な採用枠で障害者を雇用することです。病気を前提として採用するため、この制度を導入している職場には配慮が期待できます。関節リウマチ患者さんの場合は、身体障害者手帳の交付を受けている方が対象となります。
ハローワークには障害者の就職や採用に関する相談窓口があります。お住まいの自治体にお問い合わせください。
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